ランニングに励む皆さん、こんにちは!
私はランニングが趣味で、週末に長い距離を走ることを楽しみに、平日の仕事を我慢してなんとかこなしています。
しかし、ある朝起きたら、親指の付け根に痛みが走る違和感を感じました。最初は軽い痛みだったのですが、時間が経つにつれて痛みは増し、歩くのも困難なほどになってしまいました。
足の親指の付け根は赤く腫れ上がり、熱を持っているようにも感じました。以前にもランニング後に足が痛くなったり腫れたりすることはあったのですが、今回の痛みは明らかに違いました。ズキズキと鋭い痛みがあり、何もしていないときでもジンジンと痛みが続き、痛みの波があるのも特徴でした。
ネットで症状を調べたところ、痛風発作の可能性が高いことがわかりました。確かに健康診断で尿酸値が基準値よりも若干高くはありましたが、まさか自分が痛風になるとは思っておらず、信じられませんでした。すぐに病院に行きたかったのですが、あまりの痛みに動くことができず、2日間は自宅でじっと我慢せざるを得ませんでした。
3日目には、なんとか足を引きずりながら病院を受診し、医師の診察を受けたところ、やはり痛風発作と診断されました。
発作の原因は、水分補給不足だったことが推察されます。発作が出る2日前に4時間半程度のトレイルランニングを行い、かなり発汗しましたが、十分な水分を補給できていませんでした。今回受診した医師によると、6月頃が一番痛風の発作が多いらしく、原因は高い気温に体が慣れておらず、脱水症状になりやすいことも痛風発作のリスクを高める要因の一つだそうです。
ちなみに、私の発作の原因となったトレイルランニングも6月の最終週でした。
今回の経験を教訓に、今後私が実践していく痛風発作を防ぐための3つの対策についてご紹介します。
痛風発作を防ぐための3つの対策
1 尿酸値を下げる食事
痛風発作の根本的な原因は、尿酸値の高騰です。そのため、まずは食生活を見直し、尿酸値を上げない食事を心がけましょう。具体的には、以下の点に注意が必要です。
プリン体の制限
プリン体は体内で分解されて尿酸となりますので、プリン体の摂取を制限することが重要です。
プリン体が多く含まれる食品は、肉類、魚介類、内臓類などです。これらの食品は全体的にプリン体が多く含まれますが、全く摂らない訳にはいきませんよね。特にレバーや干物などに多く含まれますので、それらの摂取頻度を抑える他、調理方法にも気を配りましょう。焼くよりも煮る、茹でるなど、プリン体が溶け出しやすい調理法を選ぶことも対策のひとつです。ただ、スープにしてしまうと溶けだしたプリン体を摂取することになるので、注意が必要です。
アルコールの制限
アルコール、特にビールは尿酸値を上げる原因となります。発作のリスクを減らすためにも、できるだけ控えるようにしましょう。どうしても飲みたい場合は、プリン体が少ない焼酎や泡盛を選ぶと良いでしょう。
実は、私はアルコールの摂取はここ2~3年制限しています。普段はほとんど飲まず記念日などに頂く程度です。この習慣は引き続き続けていきたいと思います。
水分の十分な摂取
水分を十分に摂取することで、尿酸を体外に排出することができます。1日に1.5~2リットル程度の水を飲むことを目標にしましょう。利尿作用がある緑茶、コーヒーもいいそうです。
2 適度な運動
運動不足は、肥満や高血圧などの生活習慣病を引き起こし、痛風発作のリスクを高めます。一方で、激しい運動は逆に尿酸値を上げてしまう可能性があるそうです。
今回、私の発作の原因となったトレイルランニングですが、事前の下調べが甘く、思いのほか高低差のあるコースで、結果的に4時間半も山の中を移動する羽目になってしまいました。普段であれば2時間半から3時間程度のコースを走っていますので、それに比べると運動の強度がかなり高くなってしまいました。
自分のレベルにあった強度の運動をしていくことが重要です。
3 発作の兆候を見逃さない
痛風発作は、前兆がある場合があります。足の親指の付け根に違和感を感じたら、早めに休息を取り、水分を補給しましょう。それでも痛みが続く場合は、無理せず医療機関を受診してください。
また、定期的な尿酸値チェックも欠かせません。サラリーマンであれば毎年健康診断を受けると思いますので、尿酸値の数値は把握しておきましょう。自営業の方は市町村で行う健康診断であれば安価に受診が可能ですので、そういった機会をうまく使うことが考えられます。
献血をされる方は、献血時の採血から尿酸値を把握することも可能です。献血Web会員サービス「ラブラッド」に登録すれば、献血後2~5日程度でWeb上で検査成績を確認できます。
ランナーと尿酸値の関係
近年、ランナーやアスリートの間で尿酸値が高い傾向があることが報告されています。その理由は、以下のことが考えられます。
激しい運動
プリン体はエネルギー代謝に使われるATP(アデノシン三リン酸)の構成成分です。エネルギー代謝によりATPは分解されてADP(アデノシン二リン酸)になります。通常のエネルギー代謝ではATPは一旦使われてもADPから再合成されますが、激しい運動により必要とされるATPが多くなると、ADPからATPへの再合成が間に合わなくなり、余分なATPが分解されてプリン体が生じてしまいます。プリン体は前述のとおり体内で分解されて尿酸となりますので、尿酸値が高くなってしまうのです。
乳酸
激しい運動により生産される乳酸は、尿酸の排出を阻害します。無酸素運動は、乳酸の生産を増加させます。その結果腎臓からの尿酸排泄が低下し、尿酸値が高くなってしまいます。
食事
ランニングなどの運動後には、食欲が増進し、プリン体が多く含まれる食品を摂取しやすくなる傾向があります。
まとめ
痛風発作は、適切な対策によって予防することができます。私も二度と発作が出ないよう、ご紹介した3つの対策を徹底していきます。
ランニングを楽しむためにも、健康的な生活を送りましょう!